地球上には4000種類を超える鉱物がありますが、「宝石」と呼ばれるものはほんの100種類ほど。宝石ができることは、地球の起こした奇跡と言っても過言ではないでしょう。

今回は都道府県別にどのような宝石が発見されるのか、シリーズでご紹介します。

宝石の原石が生まれる鉱物

これらの条件を知ることで、石の判断やその地層の成り立ちに思いを馳せることが出来ますね。

ちなみに原石は研磨処理などされていないので、素人目での判断は困難です。

⚠️ 採掘の際にはルールを守りましょう ⚠️

熊本で採れる石

九州の地形は、国内最大級のカルデラを有する熊本県の阿蘇山の噴火が大きく影響しています。阿蘇山の噴火は複数回発生していますが、なかでも約9万年前に起きた巨大噴火で火砕流が九州のほぼ全土を覆い、さらに海峡を渡って山口県まで届いたんだとか。

そのため「県の岩石」(熊本県のシンボル)は、火砕流でつもったものが自らの熱で溶け、固結してできた阿蘇火山の「溶結凝灰岩」です。

「熊本県の鉱物」は、熊本市石神山の鱗珪石です。六角の薄い板状の結晶が魚の鱗のようなのでこの名前がついています。この鱗珪石、実は水晶と同じ化学組成なんです。高温で生成され、急激に冷えると鱗珪石になりますが、ゆっくり冷えていったなら水晶になっていた石です。自然て不思議ですね!日本では数㎜程度の結晶が主ですが、石神山ではサイズが大きく、1cm程の結晶を産したことで有名です。

ガーネット(ピンクガーネット)
ネフライト
採取地域鉱物の種類
下益城郡松橋町白山ネフライトコランダム
球磨郡五ツ木村長者旧マンガン鉱山跡ロードナイト
八代市肥薩八幡滝ガーネット
人吉市大塚より南方桑木津留の水路カルセドニー(白)
人吉市球磨川支流大理石・ジャスパー

鉱物展示のある博物館 / 参考文献

▶️ 熊本県博物館