廃棄宝石定期便をご利用くださるお客様から、「廃棄宝石定期便で初めて宝石に触れた」とのコメントをよくいただきます。
宝石を手にするきっかけ作りに貢献できたこと、スタッフ一同とても嬉しく感じます。
数々の美しい宝石を見ていると、それぞれ形が異なる事に気付くでしょう。
切り出した鉱物の形を整え、磨いて隠れていた美を最大限に引き出した形のことを、宝石業界では「カット」と呼びます。
カッティング方法は様々な種類があり、どんなカットが向いているかは鉱物の種類によって、また一つ一つの石によって違います。
そんなカットの中で、今回は「オーバルカット」についてお話します。
最もよく使われるオーバルカット
オーバルカットは正式にはオーバル・ブリリアントカットといいます。
12世紀の初頭から存在しているカットで、「オーバル」はラテン語で「卵」を意味し、縦横の比率が約2:1の楕円の形を表した命名です。
オーバルカットは研磨によって失う原石部分が少なく済むことで、カラット重量の保持ができ、なおかつ光の入射による輝きのバランスもとれるため、最も良く使われているカットです。また、この形は角が鋭くないため、他のファンシーカットに比べると欠けにくいという利点があります。
オーバルカットのおすすめジュエリーはなんといっても指輪でしょう。クラシカルな雰囲気を醸しゆったりとしたフォルムは、指をすらりと長く見せてくれます。
最高落札額のオーバルピンクダイヤ
世界中の話題となったオーバルカットのダイヤモンドがあるのをご存じですか?
それは2017年4月、香港の宝石商である周大福氏がオークションで7120万ドルで購入したオーバルカットのピンクダイヤモンドでした。ダイヤモンドの値段としては、過去最高の落札額だそうです。
そのダイヤモンドはインターナルフローレス(欠けや傷、内包物を持たない状態)の、ファンシービビッドピンクダイヤモンドです。
その大きさは59.60ct!なんとウズラの卵ほどの大きさです!
多くの人からピンクスター、又はシュタインメッツピンクと呼ばれていましたが、小売業者はこれを周大福のピンクスターという意味で「CTFピンクスター」と改名しました。