廃棄宝石定期便をご利用くださるお客様から、「廃棄宝石定期便で初めて宝石に触れた」とのコメントをよくいただきます。

宝石を手にするきっかけ作りに貢献できたこと、スタッフ一同とても嬉しく感じます。

数々の美しい宝石を見ていると、それぞれ形が異なる事に気付くでしょう。

切り出した鉱物の形を整え、磨いて隠れていた美を最大限に引き出した形のことを、宝石業界では「カット」と呼びます。

様々なカッティング方法があり、どんなカットが向いているかは鉱物の種類によって、また一つ一つの石によって違います。

そんなカットの中で、今回は「エメラルドカット」についてお話します。

エメラルドのために考案

長方形の角をわずかに切り落とした形のエメラルドカットは、その名の通りエメラルドのために特別に開発されました。
原石の最も色の良い部位を長方形や正方形に切り出し、インクルージョンの影響が最小限となるように、また長めのファセットは石のカラーを最大限に美しく見せます。

インクルージョンが目につきやすくなるので、エメラルドカットは比較的インクルージョンの少ない石、または濃いカラーの素材に最適なため、エメラルドのみならずさまざまな宝石に用いられているカットとなります。

大女優が愛したブルガリのエメラルド

2011年3月に人生の幕を閉じたイギリス出身の女優、エリザベス・テイラー。
彼女は「ハリウッド黄金時代」を代表する大女優の一人であり、恋多き女性でした。

1964年に五度目の結婚した際に夫リチャード・バートンより贈られたエメラルドカットの「ブルガリ」のネックレスは、彼女のお気に入りとして知られています。

16個のエメラルドをふんんだんに使用したネックレスは、1962年の婚約時に同氏より贈られた同じデザインのエメラルドのブローチを、ペンダントトップとしても使用できるデザインになっていました。
リチャード・バートンによると、「リズが知っているイタリア語は"ブルガリ"だけ」と語っていたほど、エリザベス・テイラーは「ブルガリ」のジュエリーをこよなく愛していたそうです。