廃棄宝石定期便をご利用くださるお客様から、「廃棄宝石定期便で初めて宝石に触れた」とのコメントをよくいただきます。
宝石を手にするきっかけ作りに貢献できたこと、社員一同とても嬉しく感じます。
数々の美しい宝石を見ていると、それぞれ形が異なる事に気付くでしょう。
切り出した鉱物の形を整え、磨いて隠れていた美を最大限に引き出した形のことを、宝石業界では「カット」と呼びます。
様々なカッティング方法があり、どんなカットが向いているかは鉱物の種類によって、また一つ一つの石によって違います。
そんなカットの中で、今回は「プリンセスカット」についてお話します。
プリンセスカットは、イギリス・ロンドンのA・ネイジーが1960年に世に送り出し、最も成功を収めたミックスカット(複数の手法があわさったカット)として挙げられます。
当初は、平らな紅柱石(アンダリュサイト)の為に考案されたカットでしたが、人気の上昇に伴いプリンセスカットはブリリアントカットに匹敵するほど厳密な評価基準が制定されました。絶大な人気の秘密は、他と比較して宝石の輝きを引き立たせるという他に、原石を最小限のカットでとどめることが出来るという点にあります。
フォルムは簡単にいうとラウンドブリリアントカットの正方形バージョンで、宝石の光沢を最大に生かします。エンゲージリングに使用されることが多く、指が長く見えるよう、サイドは三角の石を飾られることがよくあります。
プリンセスに贈られた指輪
米国の女優、グレース・ケリーはハリウッドスターからモナコ王国のプリンセスへと、華やかな転身を遂げました。モナコ大公レーニエ3世と恋に落ちたグレースはモナコ大公から贈られた10.47カラットのプリンセスカットのエンゲージリングを肌身離さず身に着けていました。
それはビング・クロスビー、フランク・シナトラと共演した『上流社会』の映画でも身に着けていたので、指輪は映画を通し世界で最も有名な指輪の一つとなりました。
現在では400万ドル（4億円）以上の値がつくそうです。
