パリの5大ジュエラーのショーメ

ショーメは創業240年の歴史を持つフランスの老舗ブランドです。

フランス・パリ1区の西側にあるヴァンドーム広場に店を持ち、パリの由緒ある5大ジュエラー 「グランサンク」のひとつ。「グランサンク」は1947年に、当時のショーメ代表だったマルセル・ショーメによって発足、結成されました。

フランス語で「偉大なる5」という意味を持ち、フランス高級宝飾点教会に所属するショーメをはじめ、メレリオ・モーブッサン・ブシュロン・ヴァンクリーフ&アーペルを指します。

有名になったきっかけは、あの偉人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

パリは500年以上前から、卓越した宝飾職人のいる場所で18世紀末に頭角を現したマリ=エティエンヌ・ニト氏もその一人。

ショーメはフランスを語る上では欠かせない重要人物とのエピソードから始まります。

マリー=アントワネットを顧客に持つ宝石商・アンジュ=ジョゼフ・オベールの元で修行を積んだマリ=エティエンヌ・ニト氏は、パリのサントノレ通りに自らの店を創設。

ある日、店頭である将校の馬が暴れだす騒ぎが起きました。勇敢にもニトは暴れる馬に立ち向かい、騎乗していた将校を助けました。この将校が後の皇帝ナポレオンだったのです。

ニトはナポレオンを休憩させるため自分の店へ招きました。ナポレオンは彼の人柄と、彼の扱う精巧な宝石にすぐに魅了されたそうです。

ナポレオンはこの日の恩を返したいと、皇帝になってからニト氏をお抱えジュエラーに選んだと語り継がれています。

ルーブル美術館の絵画「ナポレオンの戴冠式」は、パリのノートルダム寺院での戴冠式の様子を描いたもので、そこにはショーメのジュエリーが描かれています。全体にちりばめられた宝石の数々は、絵画の美しさを際立たせます。この絵の中で女性は皆ティアラをつけています。

ティアラは古代ローマに倣い「権威の象徴」とし、ナポレオンが宮廷の女性たちに公式の場での着用を命じたのです。これがヨーロッパの各王室に広がり、現在でも王家の女性はティアラを着用するようになりました。

こうしてショーメはティアラの第一人者として名を上げ、これまでに3500以上と、他と比較にならないティアラの制作数を誇っています。

ショーメと言ったらティアラ!

ナポレオンの妻の名が付いた指輪「Josephine – ジョゼフィーヌ – 」シリーズは、ティアラをモチーフに作られました。このシリーズは後に「ジョゼフィーヌ・エグレット」が加わり、アクアマリンやアメシストなど、自分の好みの石を加えられます。

婚約・結婚指輪に選ばれる事も多いシリーズなので、「いつもあなたのそばに」の意味を込め、お互いの誕生石を加えてもいいですね。