廃棄宝石定期便をご利用くださるお客様から、「廃棄宝石定期便で初めて宝石に触れた」とのコメントをよくいただきます。

宝石を手にするきっかけ作りに貢献できたこと、スタッフ一同とても嬉しく感じます。

数々の美しい宝石を見ていると、それぞれ形が異なる事に気付くでしょう。

切り出した鉱物の形を整え、磨いて隠れていた美を最大限に引き出した形のことを、宝石業界では「カット」と呼びます。

様々なカッティング方法があり、どんなカットが向いているかは鉱物の種類によって、また一つ一つの石によって違います。

そんなカットの中で、今回は「バゲットカット」についてお話します。

フランスパンのようなバケットカット

平行なファセットを段状につけられたカットをステップカットといい、代表的なステップカットは、エメラルドカットやバケットカットなどが挙げられます。

バゲットカットはおよそ20のファセット(平面)からなる長方形のカットになります。

テーブル(上から見て一番広い面)は長方形にカットされ、テーブルに隣接する四方の面も細長い長方形、下部のファセットも階段状に細くカットされ、そのほとんどの面は「ステップカット」から成り立ちます。

バゲットはフランス語で棒状の固焼きフランスパンの意味の「バゲット」や、イタリア語で、棒や杖を意味する「バチェッタ」が由来となっています。

バゲットカットはトルマリンやベリルなど、原石の結晶の形が柱状でバッケトカットと同じような形状の石に最も適しています。

主役の魅力を引き出す名わき役

バゲットカットは、構造上カットの工程で四隅が欠けやすくなり、大きな石にはあまり使われていません。その代わり、指輪やネックレスなど、ジュエリーの中央に配置された宝石の周囲や脇に配置されることが多く、メインとなる石をより美しく際立たせます。

また小さなバケットカットを一列に並べたリングなどはシャープで知的な印象を受け、甘すぎないデザインが普段使いのジュエリーとして好まれています。

ハリーウィンストンやティファニー、ショーメなど、各宝飾ブランドのジュエリーに、バケットカットがどのように使われているのか覗いてみるのも楽しいですよ

HARRY WINSTON

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Tiffany & Co.

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CHAUMET

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