
宝石の価格表やルースの説明で、必ず目にする「ct」の文字。
これがカラット、宝石の重さの単位です。1カラットは0.2グラム。1円玉(1グラム)の5分の1の重さです。
数字ひとつですが、その裏には意外と長い歴史があります。
💎 カラットとは

ゼイネル・チェベチ, CC BY-SA 4.0 , via Wikimedia Commons
語源は、地中海沿岸に育つイナゴマメ(キャロブ)の種です。
古代ギリシャ語で keration と呼ばれたこの種は、宝石を量る分銅として使われていました。アラビア語の qirat、イタリア語の carato などを経て、今の carat になったとされています。
「種の重さがよく揃っていたから分銅に選ばれた」と説明されることが多いのですが、実はこれには異論があります。実際に量ってみると、イナゴマメの種の重さのばらつきは、ほかの植物の種と大差ないことがわかっています。重さが揃っていると「信じられていた」というのが正確なところです。

スタッフ
まさか、豆が起源とは・・・・🌱
🌎️ 1カラット=200ミリグラムに決まるまで

種が基準だった名残もあって、1カラットの重さは長いあいだ地域ごとにばらばらでした。
軽いところでは約187ミリグラム、重いところでは約216ミリグラム。多くの地域は205ミリグラム前後で、イギリスのカラットも約205ミリグラムでした。
これを統一したのが、1907年にパリで開かれた第4回国際度量衡総会です。1カラット=200ミリグラムの「メートル・カラット」が採択され、その後、各国が順に採用していきました。アメリカは1913年、イギリスは1914年からです。
🥇 金の「K」とは別物

金の純度を表す「18K」のKも、もとをたどれば同じイナゴマメに由来する言葉です。
ただし意味はまったく違います。こちらは重さではなく、全体の24分のいくつが金かという割合。24Kが純金、18Kは24分の18、つまり75%が金です。
アメリカ英語では、宝石の重さを carat、金の純度を karat と書き分けます。イギリス英語ではどちらも carat と書くことがあるので、英語の資料を読むときは文脈で判断が必要です。
🔍️ 同じ1カラットでも、大きさは違う!?

カラットはあくまで重さです。見た目の大きさではありません。
ダイヤモンドのラウンドブリリアントカットなら、1カラットで直径およそ6.5ミリが目安です。
ところが石の種類が変わると、この目安は通用しません。
重い石(比重が大きい石)は、同じ1カラットでも小さくなります。ルビーやサファイアはダイヤモンドより比重が大きいので、1カラットでもひと回り小さめ。逆に、比重の小さい石は大きく見えます。
カットの形や深さでも変わります。底が深くカットされた石は、重さの割に正面から見ると小さく見えることがあります。

スタッフ
なるほど、石によって重さが異なるから大きさも違ってくるんですね!
⚖️ 表記の読み方

宝石の重さは、精密な電子天秤で量られます。表記は「1.25ct」のように、小数点以下2〜3桁で書くのが一般的です。
1カラットに満たない石は、「50pt」のようにポイントで書かれることもあります。ただし、プラチナの刻印「Pt900」などと紛らわしいため、鑑別書などでは「0.50ct」とカラットで書くのが一般的です。
💎 ダイヤモンドカラット早見表
よく見かけるカラット数を、ミリグラムに直してみました。ダイヤモンドの直径は、ラウンドブリリアントカットで標準的なプロポーションの場合の目安です。
| カラット(ct) | ポイント(pt) | ミリグラム(mg) | ダイヤモンドの直径の目安(mm) |
|---|---|---|---|
| 0.01 | 1 | 2 | 約1.4 |
| 0.03 | 3 | 6 | 約2.0 |
| 0.05 | 5 | 10 | 約2.4 |
| 0.10 | 10 | 20 | 約3.0 |
| 0.25 | 25 | 50 | 約4.1 |
| 0.50 | 50 | 100 | 約5.1 |
| 0.75 | 75 | 150 | 約5.9 |
| 1.00 | 100 | 200 | 約6.5 |
| 1.50 | 150 | 300 | 約7.4 |
| 2.00 | 200 | 400 | 約8.1 |
| 3.00 | 300 | 600 | 約9.3 |
| 5.00 | 500 | 1,000 | 約11.0 |
グラムからカラットに直すときは、5を掛けます。1円玉と同じ1グラムなら5カラット、10グラムなら50カラットです。
ダイヤモンド以外の石は比重が違うので、同じカラットでも直径は変わります。ルビーやサファイアは表より小さめ、比重の小さい石は大きめになります。

スタッフ
たとえばdifferenceeのショップで「○カラット」と見たら、0.2を掛けてグラムに直してみてください。重さのイメージがぐっと具体的になります。
そしてサイズは、ミリ表記も一緒に確認するのがおすすめです。同じ1カラットでも、石の種類やカットで大きさはまったく違います。
カラットが大きいほど価格は上がりやすいですが、重さはその石の一つの側面でしかありません。
あなたの手元の石は、何カラットで、何ミリでしたか💎?


