ブラックスピネル

ブラックスピネルの基本情報

名称	ブラックスピネル（ヘルシナイト）
鉱物種	尖晶石（せんしょうせき）
硬度	7.5-8
産地	ミャンマー・スリランカ

ブラックスピネルの特徴

スピネルは科学組織が異なった鉱物グループの総称になります。
「アルミニウムスピネル系」「クロムスピネル系列」「鉄スピネル系列」に大別され、その中でさらに細かく分類されます。宝石質のものは主にアルミニウム系列の「マグネシア・スピネル」の分類になり、無色透明なスピネルは非常に稀で、鉄・マンガン・クロムなどの微量成分により赤・青・緑・黄色・黒といった実に多彩な色に変化します。

ブラックスピネルは時として「ブラックダイヤモンド」と呼ばれることもあり、その黒い輝きは宝石として重宝されています。スピネルは良質なルビーやサファイアにも勝る輝きを持っているため、18世紀まではルビー・サファイアと同じ「コランダム」として流通していました。イギリス王室所有のルビーが、実はスピネルだったというのは有名な話。

スピネルの名は「小さな刺」という意味のラテン語「スピネッラ」が語源で、実際の結晶も三角状に尖った形成がされます。結晶自体もトゲの様に突き出していることから、ぴったりの命名だと感じますね。

一目置かれる存在感

ブラックスピネルはダイヤで用いられるような、エッジを効かせた緻密なカット加工を行うことで、ブラックダイヤに匹敵する強い輝きを放ちます。

一見するとブラックオニキスも似た雰囲気をしていますが、比較するとブラックスピネルの方が硬質であることは目視でも確認でき、輝きも強いことが分かります。
ブラックスピネルのように天然の黒の宝石は珍しいため、女性だけでなく男性からも根強い人気があり、カルティエやエルメス・フェンディなどで扱う宝飾時計の装飾にも使用されています。
スピネルは8月の誕生石です。