
世界中で毎年数十種もの新鉱物が発見されるなか、「Mineral of the Year 2024(2024年の鉱物)」という、国際的な賞に輝いた特別な石があります。それが、日本の福島県で見つかった「宮脇アイト-(Y)(Miyawakiite-(Y))」です。

スタッフ
鉱物の世界にもオブ・ザ・イヤーがあるんですね!?🙌
1ミリにも満たない、淡い黄色の小さな結晶
舞台となったのは、福島県川俣町にある「水晶山(すいしょうやま)」。かつて採掘が行われていたものの、現在は閉山しているペグマタイト(鉱物が大きく結晶する岩石)の産地です。
見つかった結晶は、ほんのり淡い黄色を帯びた、最大でも0.8ミリほどの極小サイズ。硬度も低く繊細で、ジュエリーとして身につける宝石ではありません。
なぜ世界一の栄誉「Mineral of the Year」に?
この石が世界中から絶賛された理由は、希少性や見た目の美しさではなく、「地球上でこれまで誰も見たことがない、前例のない結晶構造を持っていた」という点にありました。
イットリウムと鉄を中心とした多面体が炭酸基と組み合わさり、柱状の骨格を作り、その中にケイ酸のネットワークが通るという、これまで知られていなかった構造です。
硬度はモース硬度で3〜4と低く、宝石として扱えるものではありません。

スタッフ
おっと難しい話になってきたので図解してみましょうか🎨

👆️普通は2種にわかれるが合体している
👇️普通の構造のイメージ

宮脇アイト-(Y)は「炭酸塩(柱)」と「ケイ酸塩(トンネル)」が合体していますが、普通の鉱物では、これらが独立して別々のグループとして存在しています。
この「合体」が世界初の発見だったのです。
名前にある「宮脇」は、日本の新鉱物研究を牽引し、国際機関の要職も務めた国立科学博物館の宮脇律郎博士の功績を称えて名付けられています。

スタッフ
「Mineral of the Year」に選ばれた最大の理由が、派手な輝きや色ではなく「構造のまったく新しい美しさ」だったという点に、鉱物の深いロマンを感じますね!
宝石の美しさは目で見て楽しむものですが、目に見えないミクロの世界にも、地球が何億年もかけてデザインした芸術が隠されていますね🎨
「石の価値や魅力は見た目だけでは測れない」ということを改めて教えてくれましたね!
「ミネラル・オブ・ザ・イヤー2024」に“宮脇石”が選出 -福島で発見の新鉱物、独自構造が評価される
東京大学 物性研究所https://www.issp.u-tokyo.ac.jp/maincontents/news2.html?pid=27579


