ブラックアベンチュリン

ブラックアベンチュリンの基本情報

名称	ブラックアベンチュリンクォーツ
鉱物種	クォーツ・石英
硬度	７
産地	インド・ブラジル　ほか

ブラックアベンチュリンの特徴

アベンチュリンというと緑が一般的ですが、緑の他にもピンクや黄色、そして最近インドで産出されたブラックアベチュリンなど、豊富なカラーバリエーションを持つ石です。アベンチュリンは、クォーツの中に別の有色の結晶を含むことでキラキラとした輝きを持つ石で、このキラキラ光る効果を「アベンチュレッセンス」といい、中に含まれる鉱物によって、輝きや色合いが変わってきます。

ブラックアベチュリンは、「ブラックサンストーン」や「ブラックアベンチュリンムーンストーン」としばらくの間、混同されていた天然石です。サンストーンやムーンストーンは長石族のグループですが、アベチュリンはクォーツの一種なので、成分や硬度が異なります。

ブラックアベンチュリンは透明感のあるベースに、グラファイト系の炭素のインクルージョンが光を受け、角度を変えることでグレーや黒、銀色のラメのような輝きを放ちます。日本ではブラックアベチュリンの名称ですが、海外では「グラファイトクォーツ」や「グラファイトインクォーツ」の名称で流通していることもあります。

偶然という名のアベンチュリン

アベンチュリンの名は、イタリア語で「偶然」という意味があるアベンチュラが語源となっています。
時は18世紀、イタリアでの出来事です。「水の都」と呼ばれるヴェネツィアは、ヴェネチアンガラスでも有名な都市です。
ある日そこのガラス職人が工房で仕事をしていたところ、溶けたガラスに誤って銅くずが混入してしまいました。ガラスが冷えて固まると、ガラスに溶けたはずの銅が箔となってキラキラと光るガラスができました。
その出来事をきっかけに、インクルージョンがキラキラと輝くクォーツをアベンチュリンと呼ぶようになりました。
アベチュリンは5月の誕生石です。