
熊本県美里町(みさとまち)の山中には、日本で唯一とされるプラチナ系の「砂白金(さはっきん)鉱床」があります⛰️
砂白金とは、川の砂などに混ざる小さなプラチナの粒のこと。大規模な鉱山ではなく、手のひらに収まるようなささやかな場所ですが、ここから数年をかけて3種類もの新鉱物が報告されてきました🔬

スタッフ
まだまだそんなに見つかるんですね!?
📍 日本初・美里町の川底で見つかったプラチナの粒

2019年、東京大学物性研究所の浜根氏や鉱物愛好家らのグループが、美里町を流れる釈迦院川の支流で砂白金を確認しました。日本国内でプラチナ系の砂白金鉱床が確認されたのは、ここが初めての場所です✨
採れた粒の多くは「イソフェロプラチナ鉱」という、プラチナと鉄が結びついた鉱物。電子顕微鏡でじっくり調べていくと、その粒の表面に小さな“コブ”のような突起がついていました👀
💎 プラチナの“コブ”から見つかった3つの新鉱物
この小さな鉱床の砂粒から、時期を置いて報告されたのがこちらの3種です。
皆川鉱(Minakawaite) 🧪
ロジウムとアンチモンの化合物。愛媛大学の皆川鉄雄氏にちなんで命名されました。
三千年鉱(Michitoshiite-(Cu)) 🌿
ロジウム、銅、ゲルマニウムなどを含む鉱物。鉱物学者の宮久三千年(みやひさ みちとし)氏のお名前から名付けられています。
不知火鉱(Shiranuiite) 🔥
のちに確認され、2024年に論文が発表された鉱物です。銅やロジウム、硫黄を主成分とする「スピネル超族」の一種。名前は、熊本の古称「火の国」にまつわる伝承・不知火(しらぬい)に由来しています🌌
参考:Nishio-Hamane et al., Journal of Mineralogical and Petrological Sciences(不知火鉱記載論文)、東京大学物性研究所発表資料、IMA CNMNC承認情報
💡 「ないはずの場所」から見つかる鉱物のロマン
この鉱床はとても小さいため、資源として掘り出して活用することはできません。
それでも興味深いのは、規模の大きさではなく「あるはずがないと思われていた場所から、知られざる鉱物が静かに見つかっていた」という事実です。堀石やアマテラス石と同じように、見慣れた岩石や砂のなかに、密かにその鉱物たちはずっと隠れていました。

スタッフ
有るはずないと思ってみれば何もみつからないけれど、絶対に何かある!と、川の砂を洗い、小さな砂の表面を顕微鏡で覗き込めば、まだ知らない何かが見つかるかもしれないですね✨️
ジュエリーに仕立てるような大粒の宝石ではありませんが、「見過ごされそうな小さな欠片のなかに、まだ誰も知らない存在が息づいている」という点は、どこか廃棄宝石の持つ魅力と重なるような気がします🌱




