

スタッフ
「ラボグロウンダイヤモンドが天然ダイヤモンドの輸出量を超えた」
そんなニュースが今話題になっています。
研究所(ラボ)で人工的に生成された「ラボグロウンダイヤモンド」が、2026年3月と4月の2ヶ月連続で天然ダイヤモンドのインドからの輸出量を初めて上回りました。
インドは世界で流通する研磨済みダイヤモンドの90%以上を加工する、世界最大のダイヤモンド加工拠点。その国で起きたこの逆転は、業界にとってのビッグニュースとなっています。
天然ダイヤモンドに何が起きているのか

ラボグロウンダイヤモンドの輸出量は、2024〜25年度に約1,529万カラット。
前年の約781万カラットからほぼ倍増しました。
一方で天然ダイヤモンドの輸出額は132億9,000万ドルと、前年から16.8%減。
約20年ぶりの低水準です。
米国の需要減速、中国市場の消費低迷、そしてラボグロウンダイヤモンドとの競争激化が重なりました。
ただし、輸出額で見ると天然ダイヤモンドは依然として10倍以上の規模を維持しています。数量では逆転しても、金額ではまだ別の話です。
数は売れても、価格は下がり続けている

ラボグロウンダイヤモンドは数量が増えた一方で、価格は下がり続けています。
過去2〜3年で主要サイズの価格は50%以上も下がっており、輸出量に反して輸出額はむしろ前年に比べて減少。
数はすごく売れているけど、単価が下がっているという状況です。
それでも面白いのは、ラボグロウンダイヤモンドを使ったジュエリーの輸出が前年に比べて大きく伸びていること。
石を売るより、デザインと組み合わせて売る方向に軸が移ってきています。
消費者にとっては、いい時代
消費者目線で言えば、これはすごいことです!
ひと昔前なら数十万円出して妥協していたサイズとグレードを、今は数万円で選べます。
大粒石を複数使ったデザインも、ラボグロウンダイヤモンドなら現実的な予算で実現できます。
高品質なダイヤモンドが、これだけ手の届く価格になった時代は、これまでありませんでした。それは純粋に、いいことだと思っています。
天然ダイヤモンドにしかない「個性」
ラボグロウンダイヤモンドと天然ダイヤモンドは化学的には同じです。
でも、石の個性という点では話が変わります。
天然ダイヤモンドには、地球の地下で何億年も過ごした時間の記録があります。インクルージョン(内包物)や、わずかな色のかたより、産地の物語…同じものは一粒もありません。
それから、蛍光性という隠れた個性もあります。紫外線を当てると青や白に発光する石があって、これは天然ダイヤモンドならではの現象です。
価格の話では語れない、魅力ある個性が天然ダイヤモンドにはあるのです。
どちらがいいかではなく、何を楽しみたいか

どちらがいいかではなく、何を楽しみたいか。
それこそがこれらのダイヤモンドを選ぶときに大切になってくるのではないでしょうか。
大粒のダイヤモンドを日常使いしたいならラボグロウンダイヤモンド。
地球が作った一点物の物語を持ちたいなら天然。
どちらも本物のダイヤモンドです。
ダイヤモンドの楽しみ方が増えた、いい時代になりましたね。


