宝石の個性は色や輝きだけじゃありません。
個性を生み出すひとつとして上げられるのがインクルージョン。
今回紹介するインクルージョンは二つ!

クラック

クラックとは、石が成長して結晶化する過程で大きな圧力がかかり、そによって発生する亀裂や割れ目のこと。
地殻変動などが起こる際に表れたりと、偶然による自然現象です。
石が割れてしまうほどのクラックは問題ありですが、石の強度に影響しない程度のクラックは石の内部が光を拡散して虹色にキラキラと美しく輝いたり見えます。

クォーツに表れたものが有名です。

結晶インクルージョン

別名インクルーデッド・クリスタルと呼ばれ、宝石の中に他の鉱物を含むインクルージョンを指します。

たとえばダイヤモンドは、結晶中にダイヤモンド、ガーネット、スピネル、ペリドットなどの結晶を含みます。

ダイヤ✕ダイヤは「子持ちダイヤ」と呼ばれることもあるそうです。面白いですね。

結晶インクルージョンが美しいのはサンストーン。酸化鉄や自然銅のインクルージョンが光を浴びてキラキラと光り、初めて見た時には「なんてゴージャスな輝きだろう!」と驚きました。

○○サンスト―ンとついている石はラメのようなインクルージョンを持つ石が多いので母石の色の違いで色々な表情を見せてくれます。

魅力的なインクルージョンを持つ石たち

ルチルクォーツ
水晶の中に針状のニードルインクルージョンがみられる石。ルチルの色は金・銀・赤・緑など。

サンストーン
日長石にオレンジ色のインクルージョンがゴージャスに輝く石。

アイオライトサンストーン
美しい夜空を思わせるブルーのなかにサンストーンの金や赤などがきらめく石。それはさながら小さなプラネタリウムのよう。

アベチュリンクォーツ
光を反射してキラキラ光るインクルージョンの光学効果の名前「アベチュレッセンス」にもなった石。細かな砂金がちりばめられたような石です。

最後に

キズとみなされてしまうこともあるインクルージョンですが、自然がつくりだした産物をキズと決めつけているのは私たち人間だけ。
インクルージョンをキズととらえるか、魅力的な個性ととらえるかで、宝石の楽しみ方は大きく変わります。