みなさん新しい日本紙幣には慣れましたか?

新紙幣には国の花である桜が描かれていましたね。

それぞれの国には、国の代表する国歌、国花などがあり、国石もあるということをみなさんはご存じですか?

国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

そこで、どんな石が国の石に選ばれているのか、ほんの一部をご紹介しますね。

今回の石はこちら!

モルガナイト

名称モルガナイト
鉱物種ベリル・緑柱石
硬度7.5-8
産地ブラジル・アフガニスタン・マダガスカル・モザンビーク など
ピンク・ライラック色・オレンジ・ピーチ・ピンクがかった黄色など

エメラルドやアクアマリンと同じベリルの一種で、「ピンクベリル」や「ローズベリル」などの愛称でも親しまれています。

2021年12月20日、日本の12ヶ月の誕生石に新しい石が追加され、モルガナイトは4月の誕生石になりました。

それまでは4月の誕生石はダイヤモンドのみでしたが、現在はダイヤモンドとモルガナイトの2種類が、日本の正式な4月の誕生石になります。

モルガナイトを国石にしている国

🇲🇬マダガスカル

日本の1.6倍の面積を持つマダガスカルは、世界で4番目に大きな島。

現在のアフリカ・南アメリカ・インド・南極は、2億年より前の時代では1つの巨大な陸地でした。4つの大陸プレートは、互いに強大な活動エネルギーでぶつかり合い、これらの地下は非常に宝石が出来やすい環境になっていました。

そしてこの大地の活動の中心はマダガスカルだったと言われています。8000万年以上前に大陸と切り離されたマダガスカルは、独自の進化を遂げた固有種が多いことでも有名ですが、鉱物に関しても良質なサファイア、ルビーのほかにグランディディエライトやダンビュライトなどの希少な石が採れ、地球上で最も豊かな宝石の産地として有名です。

国石のモルガナイトの発見は1910年と比較的新しく、マダガスカル沖の島で発見されました。

現在、島での産出量は少量となりましたが、マダガスカルの鉱山は今でも高品質のモルガナイトを産出しています。