地球上に数ある宝石・鉱物の中で頂点に立つ「ダイヤモンド」。
宝石好きなら大粒のダイヤモンドに憧れますが、ダイヤモンドは値段が高くて躊躇しますよね。けれどもラボグロウンダイヤモンドによって、その常識が変わるかもしれません。
【ラボグロウンダイヤモンド】とは
直訳で研究所(ラボ)で育つ(グロウン)ダイヤモンドは、その名の通りラボで作られた人工ダイヤモンドを意味します。
ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同一成分で形成されてますが、ひとつだけ大きな違いが。
それはラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドのおよそ1/3程度の価格ということ。
成分的には全く同じなのに、なぜ安いの?
そもそも、なぜ天然ダイヤモンドは高いの?
そんな疑問を、ふたつのダイヤモンドをそれぞれ比較しながらご説明します!
今回は第三弾。初めから見たい方はこちらからどうぞ!↓
天然ダイヤモンド・ラボグロウンダイヤモンドの純度の高さ
ダイヤモンドは炭素単体で出来ています。その原子中に含まれる不純物によりタイプの分類があります。
TypeⅠ(タイプ1)】
窒素を含むダイヤモンド。全体の約98%。
その中でもさらに
TypeI a型 | TypeI b型 | |
---|---|---|
TypeⅠ(タイプ1) | 窒素原子が集合体。合成ダイヤモンドのない唯一のタイプ | 窒素原子が単独で存在。窒素が比較的高め濃い黄色に発色。 |
TypeII(タイプ2)
窒素を含まないダイヤモンド。全体の約2%。
その中でもさらに
TypeII a型 | TypeII b型 | |
---|---|---|
TypeII(タイプ2) | 窒素やホウ素など不純物を含まないカラーレスダイヤ。約1~2%と稀。 | ホウ素を含みファンシーブルーの発色。約0.1%と非常に稀。 |
天然ダイヤモンド
多くは天然であるがゆえ、窒素やホウ素などの微量成分を含んでいます。
天然ダイヤモンドは黄色や褐色が多く、工業用になります。
純粋に近いType IIa(タイプ2a)の天然ダイヤモンドは非常に稀となります。
英国王室の王笏の「カリナンⅠ」*のダイヤモンドは、このType IIaに当たります。
不純物は天然だからこその証。唯一無二の個性にもなります。
*カリナン (The Cullinan)
1905年に南アフリカのカリナン鉱山で発見された史上最大のダイヤモンド原石。3106カラット(621.2 g)あり、鉱山の所有者サー・トーマス・カリナンの名前にちなんで命名された。
カリナンは9つの大きな石と96個の小さな石に切り出された。9つの石にはそれぞれカリナンIからIXの名が与えられ、すべてイギリス王室か王族個人が所有している。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ラボグロウンダイヤモンド
ラボグロウンダイヤモンドは全て Type IIa [タイプ2A]の不純物が含まれないダイヤモンドとなり、Type Iaと比べ硬度も上がり、強い輝きがあります。
なおラボグロウンダイヤモンドは成分調整が可能なので、天然では非常に稀なブルーダイヤモンドの形成も可能です。