地球上に数ある宝石・鉱物の中で頂点に立つ「ダイヤモンド」。

宝石好きなら大粒のダイヤモンドに憧れますが、ダイヤモンドは値段が高くて躊躇しますよね。けれどもラボグロウンダイヤモンドによって、その常識が変わるかもしれません。

【ラボグロウンダイヤモンド】とは

直訳で研究所(ラボ)で育つ(グロウン)ダイヤモンドは、その名の通りラボで作られた人工ダイヤモンドを意味します。

ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同一成分で形成されてますが、ひとつだけ大きな違いが。

それはラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドのおよそ1/3程度の価格ということ。

成分的には全く同じなのに、なぜ安いの? 

そもそも、なぜ天然ダイヤモンドは高いの?

そんな疑問を、ふたつのダイヤモンドをそれぞれ比較しながらご説明します!

今回は第二弾。初めから見たい方はこちらからどうぞ!↓

次世代のダイヤモンド【ラボグロウンダイヤモンド】とは①

地球上に数ある宝石・鉱物の中で頂点に立つ「ダイヤモンド」。 宝石好きなら大粒のダイヤモンドに憧れますが、値段が高くて躊躇しますよね。 けれどもラボグロウンダイヤ…

天然ダイヤモンド・ラボグロウンダイヤモンドの希少価値

天然ダイヤモンド

天然のダイヤモンド結晶の例(母岩に囲まれた状態の八面体タイプ)
出典:Wikimedia Commons

天然ダイヤモンドの主要産地は、キンバーライトパイプの存在するロシア・オーストラリア・アフリカ大陸・カナダなど限られた地域。

鉱山から採掘されたダイヤモンドの原石は、全て宝石となるわけではありません。

採掘された原石のうち、クオリティの低い8割は切削や研磨材などの工業用に選別されます。宝石として加工できる原石は2割程度と、ほんの少し。

需要の割に供給量が少なく採掘にかかる費用や人件費などが多ければ多いほど、必然的に天然ダイヤモンドの価値は高くなってしまいます。

そのほか、採掘地域であるアフリカの紛争やロシアなどの戦争の世界情勢により、天然ダイヤモンドは価格が変動することも。

また紛争地帯で裏取引されるダイヤモンドは、コンフリクトダイヤモンド(紛争ダイヤモンド)と呼ばれ、国際的に問題視されている状況です。

シエラレオネのダイアモンド鉱山の鉱夫
ローラ・ラルティーグ, パブリックドメイン, via Wikimedia Commons

ラボグロウンダイヤモンド

ラボグロウンダイヤモンドは、ラボ(研究室)で生成されるので採掘が不要です。

天然ダイヤモンドと比べると、生産まで全体的なコストが低く、希少価値も低いので、手に入れやすい価格提供ができるのです。

ラボグロウンダイヤモンドも安定した数量の工業用ダイヤモンドの製造が行われています。また、天然ダイヤモンドでは非常に貴重となるカラーダイヤモンドも生成可能です。

またラボグロウンダイヤモンドは、採掘に伴う自然環境や労働者への負荷や、紛争ダイヤの懸念を解消するものとして注目されています。