レッドスピネル

レッドスピネルの基本情報

名称	レッドスピネル
鉱物種	尖晶石（せんしょうせき）
硬度	8
産地	ミャンマー、スリランカ、他

レッドスピネルの特徴

赤く美しい輝きが特徴のレッドスピネル。このレッドスピネルは、ルビーに大変似ていた為に、１８世紀頃までルビーと混同されていました。

中でも有名なのはイギリス王室に伝わる「黒太子のルビー」です。

時は14世紀、イングランドとフランス間に起きた100年戦争の前期に活躍した、イングランドのエドワード皇太子。彼は黒の甲冑を纏って敵をなぎ払い、戦場で多くの勝利をもたらしました。そのことで敵のフランス軍から彼の残虐行為に対しノワール（黒の意味）と呼ばれました。その二つのことから、黒太子と名付けられました。

黒太子がルビーを賜ったのは1367年。カスティーリャ王国（現代のスペイン）が反逆にあった所を助けたことで、カスティーリャ王が所有していた140カラットのルビーを贈られました。

黒太子の死後、ルビーは人の手に渡り、紆余曲折の末イギリス王室の守護石として英国の王冠にはめ込まれました。

その「黒太子のルビー」が、じつは「黒太子のスピネル」だったのです。
※歴史に敬意を表して今も「ルビー」の名で呼ばれています。
ちなみに英国王冠の140カラットのスピネルの上部（人間でいうとおでこの部分）には小さなルビー（こちらは本物）がはめ込まれています。

本来スピネルは無色ですが、クロムがスピネルの主成分アルミニウムと置き換わって微量成分となったことで、赤い色になります。

8月16日と10月25日の誕生石です。