
新種鉱物「アマテラス石」
日本の国石「ヒスイ」から新種鉱物「アマテラス石」が発見されました 岡山県新見市の大佐山地域で採取されたヒスイの中に、黒緑色の新種鉱物が見つかりました。2025年8月7日、東京大学・山口大学などの研究チームが国際鉱物学連合から正式承認を受け、「アマテラス石(Amaterasuite)」と命名したと発表しています。
発見のきっかけは、地元のアマチュア鉱物研究家・田邊満雄さんです。2020年11月、大佐山中腹の林道脇でヒスイの原石を拾われた際に、わずかに混じる黒緑色の部分に気づかれました。この石を大学チームが詳しく調べ、SPring-8などの大型施設を使って解析した結果、新種であることがわかりました。

アマテラス石の特徴
| 色 | 黒緑色 |
| 化学組成 | Sr₄Ti₆Si₄O₂₃(OH)Cl(主にストロンチウム、チタン、ケイ素、酸素、水素、塩素) |
色は黒緑色です。化学組成はSr₄Ti₆Si₄O₂₃(OH)Clで、主にストロンチウム、チタン、ケイ素、酸素、水素、塩素からできています。これまで知られているどの鉱物とも化学組成が一致せず、結晶構造にも特別な点があります。単位胞の中に2種類の異なる構造要素が同時に存在する「二面性」を持っているのです。 この二面性を、日本神話の「荒魂(あらみたま)」と「和魂(にぎみたま)」の二面性になぞらえ、天照大神の名を冠して名付けられました。ヒスイ輝石が主成分の岩石「ヒスイ」の中で生まれたため、日本の国石と深く結びついた、とても縁の深い新鉱物です。

ヒスイの生成過程を知る手がかりに

ヒスイはプレートの境界付近で、高圧・低温の環境でゆっくりと形成されます。今回の発見は、そうした環境の中でストロンチウムやチタンなどの元素がどのように集まるかを示す、貴重な資料になると言われています。これまで見過ごされがちだった微量の鉱物が、ヒスイの成り立ちに新しい光を当ててくれそうです。 現在、アマテラス石は岡山県生涯学習センター敷地内の「人と科学の未来館サイピア」や、道の駅鯉が窪、新見市立中央図書館などで一般公開されています。
この時代に新種鉱物が発見されたといニュースも驚きですが、それが日本の国石であるヒスイの話にも繋がるというのは非常に面白いですね!

