美しいきらめきを持つ宝石たち。いつ見てもうっとりしますよね。

輝き方は石によってさまざまですが、石の中には紫外線に作用して輝く特性を持つものも存在します。

今回はそんな紫外線によって特殊な輝きを見せる「テネブレッセンス」についてお話します。

テネブレッセンスとは

ハックマナイトにUVライトを照射した様子

紫外線照射によって物質の色が変化し、照射後、ゆっくりと元の色に戻る現象を言います。

テネブレッセンスは、ラテン語で「暗闇」を意味するtenebraeが由来となっています。

一般的な科学用語ではフォトクロミズムと言います。

フォトクロミズムは身近な生活の中でも活用されています。

分かりやすいところでは、紫外線の強さを調べる紫外線チェッカーや、紫外線量によってレンズの色を変化させて眼を守る調光サングラスなどがあります。

混同しやすいものとして紫外線照射でネオンカラーに光る「燐光」(蛍光効果)や紫外線で色が変わるカラーチェンジがありますが、テネブレッセンスは照射後に色がゆっくり戻る事が最大の特徴です。

テネブレッセンス効果が表れやすい石

ハックマナイト

ハックマナイトはラピスラズリを構成する鉱物「ソーダライト」の変種(亜種)になります。

色は半透明または不透明で、グレー、ピンク、淡い青、白色など。

テネブレッセンスを持つ石の代表格として、名が上がる石です。

紫外線照射によって薄いピンクから桃色、グレーから濃い紫、といった風に元の色より濃い色に変化します。そして紫外線を外すと、ゆっくり元の色に戻ります。

色が変化する理由は、ハックマナイトに含まれる硫黄が関係していると言われています。

ハックマナイトについては、透明度の低い石の方がテネブレッセンス効果が出やすいという有識者の意見もあるようです。

スキャポライト

テネブレッセンス効果のあるものは「テネブレッセンス・スキャポライト」と表記されることが多いです。

無色、黄色、紫、ピンク、黒などの色があり、多色性の特色も持った石です。

紫外線照射で無色から淡いピンク、オレンジ、イエロー、水色などの色に変わります。

紫外線の短波・長波によって表れる色が変わるようです。

タグトゥパイト

別名「トナカイ石」といい、不透明なピンク色の石で、ロードクロサイト(インカローズ)に似た見た目をしています。ます。

ソーダライトと同族に当たる鉱物で、紫外線照射でピンク色から濃い緋色に変化し、ゆっくりと元に戻ります。

たいへん希少な石のため、流通はあまりしていません。

いかがでしたか?

 石にも個性があるので、ご紹介した石のすべてにテネブレッセンス効果があるわけではありません。逆に、ご紹介していない石にもテネブレッセンス効果があるかもしれません。いろんな石に触れて、新たな魅力を見つけてみてくださいね!