紀元前5000年もの昔から、人類を魅了してきた「宝石」。
なぜあれほど美しいのでしょう。どのような場所で宝石は生まれるのか、他にどんな石があるのか、もっと詳しく知りたくなりませんか?
今回はそんな石の秘密を教えてくれる、全国の「宝石・鉱物があるミュージアム」をご紹介します!
石と賢治のミュージアム
東北新幹線・一ノ関駅で下車しJR線で陸中松川駅へ。そこから線路沿いに3分ほど歩いた所に「石と賢治のミュージアム」があります。車ですと東北自動車道の一関ICから16km。およそ25分程度かかります。
このミュージアムは宮沢賢治さんが昭和6年に技師として働いていた「旧東北砕石工場跡地」の一部を利用した屋外展示と、蔵書・鉱物などが収容された「太陽と風の家」があり、見どころがたくさん。
青々と茂る植物たちの生命力と、使命を終え息を潜ませた工場跡地のコントラストは哀愁漂い、ノスタルジックにも感じます。
宮沢賢治さんは、「銀河鉄道の夜」「注文の多い料理店」などの作品を生み出す一方、大の鉱物好きであったことも有名な話。
鉱石に魅せられた宮沢賢治さんは、山野を歩き回りハンマーを用いて岩石収集もしていたため、幼少年時代には「石っこ賢さん」と呼ばれたほど。小説「銀河鉄道の夜」の中でも、燃え盛る炎をルビーに例えたり、森の緑を橄欖石(ペリドット)に例えたりと、石へ思いが分かります。
展示物の一部紹介
「太陽と風の家」に入って右側に、鉱物展示室があります。
壁一面に配置された展示棚の鉱石は、宝石質の石・ユニークな石・希少な石・化
石など、300点ほどが展示されています。 各鉱物はナンバリングされ、図録で名称・産地・特徴などの情報も提示されています。
ここの鉱石を拝見しますと、宮沢賢治さんが石に魅了された理由がよくわかります。
アレキサンドライトやインペリアルトパーズなど宝石はもちろん、メタリックな輝きを放つ輝安鉱や、鮮やかな緑色のブロシャン銅鉱などといった鉱物の美しさは必見。
また館内には小さなお子様が遊べるスペースがあり、外にも砕石を運ぶトロッコが再現されており、お子様が乗ることも可能です。(冬の積雪の多い時期は旧東北砕石工場跡地は見学不可となります)