地球が創り出した宝石たちは、見ているだけでとっても幸せな気持ちになりますよね。
時として私たちの感性や想像力を豊かにしてくれる宝石は、物語の主軸になることも。
このシリーズでは作中に宝石が登場する書籍をいくつか紹介します。
ここで紹介した書籍が、今後あなたの「お気に入りの本」になる作品があったら嬉しいです。
こんな人にオススメ!
- 子供と一緒にファンタジーを楽しみたい
- 前向きになるハッピーエンドが読みたい
オズの魔法使い
著:ライマン・フランク・ボーム /新潮社
訳:河野万里子
絵:にしざかひろみ
どんな物語?
タイトルは誰もが聞いたことがある「オズの魔法使い」は1900年にライマン・フランク・ボーム氏が発表した児童書です。124年も前の作品が今もなお児童書や絵本になって愛されているのは素晴らしいですね。
主人公のドロシーは、ある日発生した大たつまきに家ごと見知らぬ地へ飛ばされてしまいます。ドロシーは故郷カンザスに帰るため、脳みそのないかかし、心をなくしたブリキのきこり、臆病なライオンと共に、どんな願いもかなえてくれるというオズ大王に会うため、エメラルドの都をめざします。
エメラルドの都はその名の通り、家も道路も城壁もエメラルド。洋服や空までもエメラルドグリーンをしています。
宝石の方のエメラルドは、インクルージョン(内包物)が多い石で有名です。私も幼いころ母に「全くインクルージョンの入っていないものは、偽物か最上級品」と言われたのを覚えています。そんなエメラルドのインクルージョンは、生い茂る草木に見えるということで「ジャルダン」(フランス語で庭の意味)と呼ばれます。
エメラルドの都は、そんな所から作者が発想を飛ばしたのかもしれませんね。
*作品に出てくる宝石*
エメラルド、ルビー、ダイヤモンド
この石どんな石?
エメラルド
世界4大宝石のひとつであるエメラルドは、絶世の美女と謳われたエジプトの女王「クレオパトラ」をも魅了した石として有名です。
エメラルドは、鉱物種としてはベリルに属します。
ベリルは色合いによって宝石名が変わります。緑はエメラルドですが、青ならアクアマリン。ピンクはモルガナイト、赤になるとレッドベリルになります。