
紀元前5000年もの昔から、人類を魅了してきた「宝石」。
なぜあれほど美しいのでしょう。どのような場所で宝石は生まれるのか、他にどんな石があるのか、もっと詳しく知りたくなりませんか?
今回はそんな石の秘密を教えてくれる、全国の「宝石・鉱物があるミュージアム」をご紹介します!
中津川市鉱物博物館

場所は中央自動車道の中津川インターチェンジから城山大橋経由を車で約20分。街から離れ、のどかな山道を走り続けやや不安になりかけた頃、中津川市鉱物博物館が出てきます。
始めに目に飛び込むのは、博物館の中央部分にあたる全面ガラス張りでできた6角形のドーム。まるで水晶みたい、と思われたなら正解です。建物全体は、大きな花崗岩の結晶(ペグマタイト)に見立てられています。向かって左側の淡黄色の壁は「カリ長石」、中央エントランス部分は「水晶」、そして右側で折り重なるように設計されたガラス張りの壁は、雲母や曹長石を表しています。
中津川市鉱物博物館がある地域一帯は、花崗岩が多く、この花崗岩体からは水晶やトパーズをはじめとする多種多様な鉱物が産出するため、鉱物の一大産地の「苗木地方」として明治時代からよく知られてきました。
館内は、洞窟をイメージしたトンネルをくぐると、苗木地方の鉱物や地域の地質を中心に、それぞれ7つのテーマによってブースが分かれています。代表的な収蔵品は、苗木出身のアマチュア鉱物研究者・長島乙吉氏と子息の地球化学者・長島弘三博士より寄贈された標本「長島鉱物コレクション」から。
この地ならではのストーンハンティング
中津川市鉱物博物館の脇にある広場では、砂の中から水晶をさがす「ストーンハンティング」の体験が出来ます。こちらは一見ふつうの砂場ですが、この地自体が水晶を含む石英脈と周囲の花崗岩が風化してくずれた土砂なので、小さいながらも美しい結晶の水晶が多く含まれています。子供は無料、大人は入館料を払っていれば誰でも水晶を探せます。持ち帰りは見つけた水晶のうち1つだけですが、無色透明の水晶が多く、運が良ければ煙水晶が見つかることも。


