みなさん新しい日本紙幣には慣れましたか?

新紙幣には国の花である桜が描かれていましたね。

それぞれの国には、国の代表する国歌、国花などがあり、国石もあるということをみなさんはご存じですか?

国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

そこで、どんな石が国の石に選ばれているのか、ほんの一部をご紹介しますね。

今回の石はこちら!

琥珀

名称琥珀
鉱物種琥珀・アンバー
硬度2-2.5
産地シー・アンバー…バルト海沿岸・ポーランド・リトアニア・デンマーク・ドイツ
ピット・アンバー…ドミニカ共和国・メキシコ・日本(岩手県久慈市)など
色  黄、茶、赤、白、青、緑、黒など
黄、茶、赤、白、青、緑、黒など

琥珀にはシー・アンバー(海琥珀)とピット・アンバー(山琥珀)があります。

シー・アンバー…海岸に打ち上げられたもの

ピット・アンバー…地上の鉱区で産出されたもの

アンバー(琥珀)は簡単に説明すると、約3,000万年前の針葉樹などから出た樹液が固まり、地層の中で化石化した有機質の宝石になります。

琥珀を国石にしている国

🇩🇪ドイツ

ドイツはシー・アンバーの産地です。

嵐の去った次の日のバルト海の浜辺では、下を向いて歩いている人がいるそうです。

嵐によって海中の琥珀が浜辺に打ち上げられるので、運が良ければウズラの卵ほどの琥珀もあるとか。バルト海の海底から出る琥珀は、古第三紀(6500万年前~2300万年前)のころの地層に含まれた樹脂の化石になります。

🇷🇴ルーマニア

ルーマニアは琥珀の産出地として知られております。

ドイツは海辺で採れる「シー・アンバー」ですが、ルーマニアは地上で産出される「ピット・アンバー」です。

ルーマニアには1948年に閉山されるまでは琥珀鉱山もあり、産出した琥珀や採掘に関する資料が展示されている琥珀資料館があるそうです。

そしてつい最近、女性が川床で拾ってきて家のドアストッパーにしていた大きな石が、実は巨大な琥珀と判明した、というニュースもありました。

何の気なしに玄関先に置いていた石が、実はお宝だったとは、夢がありますね。