みなさん新しい日本紙幣には慣れましたか?

新紙幣には国の花である桜が描かれていましたね。

それぞれの国には、国の代表する国歌、国花などがあり、国石もあるということをみなさんはご存じですか?

国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

そこで、どんな石が国の石に選ばれているのか、ほんの一部をご紹介しますね。

今回の石はこちら!

アメシスト

名称アメシスト
鉱物種アメシスト・紫水晶
硬度7
産地ブラジル・ザンビア・ウルグアイ・ボリビアなど

水晶の中でも紫色の水晶を「アメシスト」といいます。

水晶は地球上で1位2位の物質量を占める酸素とケイ素からできており、そこにわずかな鉄が含まれて放射能を浴びることで、無色だった水晶は美しい紫色に変化します。

深みのある紫色が人気のアメシストですが、柔らかな印象のラベンダー色や、ピンクがかった紫色のものも近年では好まれています。

アメシストを国石にしている国

🇺🇾ウルグアイ

ウルグアイは上質なアメシストが産出されるので、国石に選ばれています。

ウルグアイ産のアメシストは高貴な印象で深みある紫が特徴です。

けれども結晶の粒が小さいものが多く、大きな結晶は稀です。一般的なアメシストに比べると硬度もやや低い事があるので、ウルグアイ産のアメシストで「大粒」であると、価値も高くなります。

[ウルグアイ以外のザンビア・ブラジルのアメシストの特徴]

ブラジル…世界最大のアメシスト産出国。特徴としてやや黒っぽい色合いが多い。黒っぽいのは内部に入り込む黒い斑点が原因。

ザンビア…アフリカ中央南部のザンビア産は透明度が高く、紫色は濃いですが、色ムラや偏りが多くあります。またインクルージョン(内包物)やカラーバンド(色溜まり)も多く見られます。

ボリビア…2色の珍しいアメシストシトリン(アメトリン)結晶の産地。アメシストシトリンはアメシストの紫色の中に、黄色がかったシトリンの色が見え隠れする、とても魅力的な宝石です。色の割合や色味はさまざまで、くっきりと色が分かれたバイカラーもあれば、緩やかなグラデーションのものも。

赤系ガーネットの代表格ともいえる深紅のパイロープガーネットは、16世紀から19世紀末までチェコのボヘミアン地方が主産地でした。それ故パイロープガーネットは「ボヘミアン・ガーネット」とも呼ばれます。

エジプトの遺跡・ピラミッドで、ファラオと共に眠っていたガーネットも、ボヘミアで産出されたガーネットでした。