みなさん新しい日本紙幣には慣れましたか?

新紙幣には国の花である桜が描かれていましたね。

それぞれの国には、国の代表する国歌、国花などがあり、国石もあるということをみなさんはご存じですか?

国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

そこで、どんな石が国の石に選ばれているのか、ほんの一部をご紹介しますね。

今回の石はこちら!

ガーネット

名称ガーネット
鉱物種ガーネット・石榴石
硬度6.5-7
産地インド、スリランカ、チェコ、ロシア、東アフリカ、アメリカ、ブラジルなど全世界で採掘
赤・緑・黄色・オレンジ・ピンク など

ガーネットとは鉱物グループの名前です。赤のイメージがありますが赤系の他に緑系・オレンジ系とバリエーション豊富です。

ガーネットを国石にしている国は二つですが、それぞれ種類が異なります。

ガーネットを国石にしている国

🇨🇿チェコ

ガーネットの有名な産地ということで国石に選ばれました。

赤系ガーネットの代表格ともいえる深紅のパイロープガーネットは、16世紀から19世紀末までチェコのボヘミアン地方が主産地でした。それ故パイロープガーネットは「ボヘミアン・ガーネット」とも呼ばれます。

エジプトの遺跡・ピラミッドで、ファラオと共に眠っていたガーネットも、ボヘミアで産出されたガーネットでした。

🇷🇺ロシア

ロシアのウラル山脈は、ロードライトガーネットの産地であるということでロシア帝国の象徴として国石に選定されました。

ロードライトガーネットの他、ウラル山脈では黄色~オレンジ色が特徴のアンドラダイトガーネットも産出します。

さらにアンドラダイトガーネットの中で、クロム要因により緑色から淡黄緑色に発色する、ト希少価値の高いデマントイドガーネットも有名です。 

良質なデマントイドガーネットには、他の宝石では見られない針状のインクルージョンが入っています。石の中心部から外側に向け、放射状または刷毛で引いたように広がるインクルージョンは馬のしっぽのようにみえるため「ホーステール」と呼ばれます。