国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

そこで、どんな石が国の石に選ばれているのか、ほんの一部をご紹介しますね。

今回の石はこちら!

ダイヤモンド

名称ダイヤモンド
鉱物種ダイヤモンド・金剛石
硬度10
産地ロシア・ボツワナ・南アフリカ・ナミビア・オーストラリア・カナダ・ジンバブエ・ボルネオ 他 コンゴ・レソトなどアフリカ諸国

ダイヤモンドは約99.95%の炭素で構成された、地球上もっとも硬い鉱物。

ダイヤモンドは当初あまりに硬すぎて加工が困難なことから「征服されない」という意味のギリシャ語「アダマス(adamas)」という名で呼ばれました。これは今のダイヤモンドの名前の由来でもあります。

ダイヤモンドを国石にしている国

🇬🇧 イギリス

産地ではありませんが、イギリス王室が世界有数のダイヤモンドの名品を所有していることから、国石に選定されました。

イギリスには王室所有の、530.20カラットと史上最大を誇るダイヤモンド「カリナン」があります。

via Wikimedia Commons
カリナン ダイヤモンド原石から切り出された 9 つの主要な石。上: カリナン II、I、III。下: カリナン VI、VIII、IV、V、VII、IX

実はカナリン、ひとつの石ではなく3106カラットの巨大な原石を9ピース(+小さなかけら96ピース)に分けたもので、イギリス王室の王笏や王冠ほか、ブローチやネックレスなどに使用されています。王笏や王冠は普段はロンドン塔に保管されているので拝見することが出来ますよ。

1番大きなペアシェイプ(涙型)のダイヤモンド「カリナンⅠ世(530.2ct)」は「偉大なアフリカの星」と呼ばれ、王笏に。次に大きいクッションカットの「カリナンⅡ世(317.4ct)」は王冠に。

シリル・ジェームズ・ハンフリーズ・ダベンポート, パブリックドメイン, via Wikimedia Commons

🇳🇱 オランダ

ダイヤモンド研磨発祥の地であることから選ばれています。

産地でとれた宝石の原石は研磨地、集散地へと運ばれます。

産地は宝石が産出される地域。研磨地で加工され、集散地にて消費地へ流通されます。研磨地は集散地と併設されている地域も多いです。

当時オランダのアントワープは、現在ベルギー領ですが、今でも世界最大・最高のダイヤモンド取引所となっております。