国石(こくせき)とは

その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを指します。

多くの国が自国で産出した石を象徴としています。

※歴史的背景や王族が所有する宝石など、自国の産出石でない国もあります。

すなわち、国石を知ることで、石の産地が見えてくるということなのです。

まずは私たちの国、日本の国石をご紹介します。

翡翠(ジェダイト)

名称ジェダイト・翡翠(硬玉)
鉱物種ジェダイト・翡翠輝石
硬度6-7
産地ミャンマー、 ロシア、アメリカ、日本など
白・緑・黄・赤・水色・オレンジ・藤色・黒など

日本の国石は翡翠(ジェダイト)です。

日本では縄文時代の遺跡からも翡翠の装飾品が発見され、 天皇家に代々受け継がれる「三種の神器」のひとつである「八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)」も翡翠とされ、古くからこの国において特別な石とされてきました。

翡翠が国石に選ばれたのは2016年9月のこと。その時に開かれた日本鉱物科学会の総会で「国石」投票が行われ、数ある候補の石より翡翠が選ばれました。意外と最近の事なんですね。

ちなみに国石には5つの条件がありました。

  • 日本で広く知られる国産の美しい石である
  • 鉱物・地球科学などの分野でも世界的な重要性を持つこと
  • 長期間、広範囲にわたり日本人の暮らしに関わり利用されている
  • その石の産出が現在まで継続し、野外で見学できる
  • 野外での見学が法律の保護などで持続可能であること

そして選ばれた石と投票結果がこちら!

翡翠(ヒスイ輝石およびヒスイ輝石岩)48票

水晶(日本式双晶、瑪瑙、玉髄、碧玉を含む)35票

自然金 23票

輝安鉱(きあんこう)10票

花崗岩(かこうがん、花崗岩質岩およびそのペグマタイト)8票