地球が創り出した宝石たちは、見ているだけでとっても幸せな気持ちになりますよね。

時として私たちの感性や想像力を豊かにしてくれる宝石は、物語の主軸になることも。

このシリーズでは作中に宝石が登場する書籍をいくつか紹介します。

ここで紹介した書籍が、今後あなたの「お気に入りの本」になる作品があったら嬉しいです。

こんな人にオススメ!

  • 宝石より鉱物に興味がある
  • 鉱物を詳しく知りたい人
  • 多感なティーンエイジャー

水晶庭園の少年たち

(著)蒼月海里(集英社)全5巻

どんな物語?

14歳の樹は、大切な愛犬を亡くしたショックで体調を崩し、中学校に行けなくなっていた。

ある時、樹は亡き祖父の部屋にある鉱物に目を留めた。そこから何かに導かれるように、庭の土蔵に足を踏み入れる。すると土蔵の中には、古い書物や地球儀のほかに祖父が生前収集していた鉱物コレクションがおかれていた。感嘆の声をあげる樹を更に驚かせたのは、不意に現れた謎の少年・雫の存在だった。

こちら第一巻が2018年刊行し2020年に全五巻で完結しています。

拝読しますと、著者の蒼月海里さんは本当に鉱物がお好きだと窺がえます。

鉱物自体の情報を書かれている書籍は多くありますが、ラベルの重要性に着目している作品は珍しいなと思いました。あまり書いてしまうとネタバレになってしまうので書けませんが、この作品はこのラベルが軸になっています。

そんな専門的な鉱物の知識に驚きつつも、読者は繊細で多感な14歳の樹が、水晶のように少しづつ成長していくのを最後まで見届けたいと思うはず。

*作品に出てくる宝石*

瑪瑙(サードニクス)・アメシスト・蛍石(フローライト)・水晶(日本式双晶)

この石どんな石?

サードニクス

サードニクスは玉髄類のアゲート(瑪瑙)に分類された、明るい橙色から赤褐色の中に白のしま模様を持つオニキス(しまめのう)がサードニクスです。
サードニクスは古代より宝石として重要視されてきました。

聖なる都エルサレムの城壁の土台は、12種の宝石で飾られていたと、新約聖書の『ヨハネによる黙示録』に記載されており、サードニクスはこの12種の宝石のひとつとして名前があげられ、現代の誕生石の元となったと考えられています。

もっと詳しく知りたい方はdifferencee 宝石図鑑をご覧ください!

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