地球が創り出した宝石たちは、見ているだけでとっても幸せな気持ちになりますよね。
時として私たちの感性や想像力を豊かにしてくれる宝石は、物語の主軸になることも。
このシリーズでは作中に宝石が登場する書籍をいくつか紹介します。
ここで紹介した書籍が、今後あなたの「お気に入りの本」になる作品があったら嬉しいです。
こんな人にオススメ!
- 日本で採れる鉱物に興味がある
- 自分で鉱物を掘ってみたい
瑠璃の宝石 (HARTA COMIX)(現在4巻)
渋谷 圭一郎 (著)
どんな物語?
主人公の谷川瑠璃は、可愛いアクセサリーが大好きな女子高生。
気に入ったアクセサリーは値段が高すぎて、自分でも作れないか考えていました。そんなある日のこと。瑠璃の母親からむかしは祖父が山で水晶を採っていたと知り、ルリは近所の山に鉱物採りに行きます。
そこで偶然出会った大学院生の荒砥凪に導かれ、瑠璃は山や川へと鉱物採集の楽しさにのめりこんでいきます。
癒し系の可愛らしいイラストですが、作者の渋谷 圭一郎氏はかつては大学で鉱物学を修め、理科の先生だったということもあり、作中の鉱物採集に必要な道具や知識などは本物!
日本の地形や鉱物の専門的な説明も出てきますが、鉱物採集初心者である主人公・ルリちゃんが読者と同じ立ち位置にいるので、とっても分かりやすい。
“簡単に採れるわけではない”と採集のリアルな苦労もきちんと書かれているのも、好感が持てますし、鉱物に興味のあるお子様の「学習系漫画」としても活用できちゃいそう。
読み終わったら、あなたも鉱物採集に行きたくなっちゃうかも!?
*作品に出てくる宝石*
水晶・ガーネット・黄鉄鉱(パイライト)・砂金・蛍石(フローライト)など
この石どんな石?
黄鉄鉱(パイライト)
パイライトは鉄と硫黄が結合した鉱物です。日本でも青森県・秋田県・新潟県などの金属鉱山で産出されました。
金属光沢のあるパイライトは、しばしば黄金と間違われてきましたが、金よりも重量は軽く、硬さでは金よりはるかに固い鉱物です。
そのため、海外ではフールズゴールド(愚か者の金)という、なんとも不名誉な別名があります。けれども日本では「愚か者の金」ではなく「金運を呼ぶ石」として愛されています。