モスアクアマリン

モスアクアマリンの基本情報

名称	モスアクアマリン
鉱物種	緑柱石　藍玉/水宝玉
硬度	7
産地	ブラジル・ナイジェリア・モザンビーク　ほか

モスアクアマリンの特徴

アクアマリンと聞くと明るい水色の石を想像すると思いますが、モスアクアマリンは渋みのある落ち着いたブルーカラーです。
モスアクアマリンの“モス”は苔を意味し、チタン鉄鉱のインクルージョンがまるで苔のようにみえることで名付けられました。
インクリュージョンの量により黒みが増したり、時にはオレンジ色や朱色に見える場合もあります。
その中でもチタン鉄鉱成分をより多く含む石は、青や緑というよりも深い黒に近い色合いになります。
そのような深い黒色のモスアクアマリンは特に価値が高いものとみなされ「ブラックレインアクアマリン」と名付けられます。

モスアクアマリンの流通量はそれほど多くないので、通常のアクアマリンに比べると知名度も低いレアストーンと言えるでしょう

ペドロ閣下のアクアマリン

世界最大のアクアマリンも、モスアクアマリンの一つと言われています。

そのモスアクアマリンはポルトガル語で「ペドロ閣下のアクアマリン」という意味を持つ「ドムペドロアクアマリン」。
18世紀末～19世紀当時のブラジル帝国で在位されたペドロ1世、ペドロ2世の名が由縁となっています。

ドムペドロアクアマリンはブラジルの鉱山で発見されました。
発見当初の大きさは長さが約1m、そして重さはなんと45kg。
なんとも巨大なアクアマリンですが、残念なことに発掘直後に落下して3分割に！

3つの内、2つは宝石として販売されました。
残りの1つは宝石彫刻家のBernd Munsteinerがカットを施し、高さ36cm×幅10cm、重量は約2kg(10,363カラット)のオベリスク型(先端が尖った柱型)にに成形されました。
この世界最大となるドムペドロアクアマリン、現在はアメリカ・ワシントンDCの国立自然史博物館に展示されています。
6月8日の誕生日石です。