石の王様ダイヤモンドに、情熱的なルビー。深い青のサファイア……見れば見るほどため息が出ちゃう。
宝石って、ずっと眺めていても飽きないですよね。石と言っても、道端に落ちてる石とは大違い。

では普通の石とどこが違うのでしょうか?

その大きな違いは、ズバリ輝き!

そして輝きのひみつは……。

輝きのひみつは屈折率

宝石には、真珠やオニキスのような「光を通さないけれど、光沢などが美しい」ものもありますが、多くは「光を内部に通し、反射して輝く」もしくは「色合いが個性的で美しい」というのが特徴ですね。他には、硬い・丈夫で変化しにくい・長い間価値が変わらない、という特徴もありますが、やはり宝石の最大の魅力は、輝き。

宝石が輝くのは、「屈折率」が関係しています。

屈折率とは、光が物体の仲を通るときの、速度のおそさを表したもの。

例えば水中に光が射し込むと、光は空気中よりゆっくり進みます。

その道すじが折れ曲がる現象が「屈折」。このときに、光を屈折させる強さを「屈折率」といいます。

光を当てた時の光の屈折の様子
光を当てた時の宝石内部での屈折の様子

物質に対して光が斜めに差し込んだとき、2つの物質の屈折率の差が大きければ大きいほど、より大きく光も曲がるのです。

例えば空気は1.0なのに対し、水の屈折率は約1.3。ガラス1.4~2.1、水晶1.54~1.55。エメラルド1.57~1.58、サファイア1.76~1.77。

1.4~1.7前後の屈折率が多い宝石の中、ダイヤモンドの屈折率はなんと、2.4!流石です。
圧倒的な屈折率!

これはダイヤモンドに周囲から光がさし込むと、他の石よりも大きく光が曲がっているということなんです。

種類屈折率
空気1.0
1.3
ガラス1.4~2.1
水晶1.54~1.55
エメラルド1.57~1.58
サファイア1.76~1.77
ダイヤモンド2.4

もうひとつのひみつ「光の分散」

光が屈折する角度は、実は色ごとに差があります。

曲がり方は、青い光は大きく、赤い光は小さな角度。

そういった光が色の成分に分かれて見えるのが「分散」という現象です。それぞれの色の光が分散する大きさは、物質によって様々ですが、宝石と呼ばれるものの多くはこの分散が大きいため。

この「分散度」が特に高い石が「スフェーン」。屈折率は1.9~2.0と、ダイアモンドには適いません。しかし分散度は0.04のダイアモンドに対し、スフェーンは0.055。大した違いじゃないって?いやいや、この差がすごいんです。光の分散が強いスフェーンは虹の輝き(ファイアとも呼びます)が激しいと言われています。

最後は職人の技術による研磨

どんなに美しい宝石でも、地中から採れたばかりの原石(加工していない石)は、形も整っていなければ輝きもいまいち。

宝石が今のような美しい形になったのは、先人たちが長い時間をかけ、石の性質、屈折や反射そして分散など、より美しく見える形を研究し緻密な計算から導き出した結果なのです。先人たちよ、ありがとう!

その代表がダイヤモンドのブリリアントカット。58面体から成るこの形は、上から入ってきた光が内部で反射を繰り返し、再び上から美しく放たれることでダイアモンドの輝きを最大限に引き出しています。

しかし光をうまく反射させるには、研磨士の技術が優れていることが大切。

良いカットであれば内部の光を、ほぼ100%上へ返すことができるそうです。

しかし正確に面の角度を研磨するには、高度な技術が重要です。